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関口孝 / bamboo from asia plus    「1984〜1994 映画音楽作品集」

Crescent CRESCD - 004
全20曲 \2800


アルバム「バンブー・フロム・アジア・プラス」とは、1984年に、自主制作したカセット・テープ「Bamboo From Asia」に収録した曲に、その後、映画音楽に使った曲を追加したアルバムとして「プラス」を付け加えました。
参加ミュージシャンは、タブラの清水浩氏だけです。

曲目をクリックするとMP-3で約1分間の試聴ができます 。
1. Pension Nova / ペンション・ノヴァ [MP-3]
1984年 渡辺孝明監督 記録映画「寿ドヤ街 生きる2」のメインタイトル挿入曲。
横浜にある、日雇い労働者の街。
横浜市中区寿町の簡易宿泊所の集まる通称”ドヤ街”に暮らす人たちの生活を捉えた記録映画。
日本の高度成長期の下層労働者の裏側の記録。

この曲に関する思い出......
ギター、パンパイプ、タブラという編成。ギターの伴奏に自作のパンパイプで、メロディーをのせる録音作業中に起こった不思議な出来事があります。ほとんど、アドリブ的にメロディーを吹こうかと思い、あまり細かくメロディーを決めずに録音を始めたところ、なんと、吹くメロディーが、先に聴こえてきて、その通りに吹けば良かったのです。
まるで、メロディーが、私に降りてきたような、幸福な瞬間を体験しました。
ペンション・ノーヴァというタイトルは、当時、よく旅行に行った、静岡県伊豆高原にあるペンションの名前です 。
社会を追われた人たちも、ドヤ街の簡易宿泊所という名のペンションで旅をしているのかもしれないと思いました。
2. Wind Around The Corner / 街角をわたる風 [MP-3]
これも、「寿ドヤ街 生きる2」の挿入曲。パンパイプの合奏。
木霊のようなパンパイプの響きを楽しむために考えた、受け渡しのルールに基ずく、音楽ゲームがもとになった曲。
ほかの楽器や音具でもできる遊び。
3. Kim and Mukkuri / キムとムックリ
タイ国の打弦楽器キムと日本の少数民族のアイヌ族の楽器ムックリの合奏曲。
4. Transition / 推移 [MP-3]
以前、プログレッシヴ・ロックバンド「Time Unit」で、ギターを演奏していた頃の作品です。
フィリッピンの竹の音具トンガトング、バリンビン、パンパイプ、アコースティック・ギター、キムの編成。
スケールのようなメロディーをくりかえし演奏してゆくと、メロディーのイメージが序々に変化してゆく構造の曲です。
Bambooのバージョンでは、フイリッピンの作曲家(ホセ・マセダ)氏の影響で、竹の音具の音色を取り入れました。
5. Yamashita Park-1 / 山下公園にて
タイ国のキム、インドの太鼓タブラ、フイリッピンの音具バリンビンとパンパイプによる短いイントロ曲。
6. Yamashita Park Silent Prayar / 山下公園にて黙祷 [MP-3]
記録映画「寿ドヤ街 生きる2」の挿入曲。編成は、5曲目と同じ。
7. Winter Night / 冬の夜に
ギターとパンパイプのアンサンブル。
8. Shinagawa Station In Rain / 雨の降る品川駅 [MP-3]
1985年 高岩仁監督 企画・制作 青丘文化ホール 記録映画「解放の日まで」の挿入曲。
第二次大戦中、日本の植民地政策の影響で、強制労働に連れてこられた、韓国・朝鮮人の労働の記録を追った映画。
この曲は、強制連行された韓国・朝鮮人の事を、詩で朗読するシーンの挿入曲。
キムとパンパイプの表情の豊かさには、驚かされる。
9. Town of The Heart (Original Version) / 熱い街(オリジナル・バージョン)
1985年 渡辺孝明監督 制作 横浜ドキュメントフィルム 記録映画「川崎 熱い街」の挿入曲。
在日外国人に対して、身分証明書の携帯と指紋押捺を強制する法律に抗議する運動を追った記録映画。
CDアルバム「バンブー・フロム・アジア」に収録されている曲のオリジナル・バージョン。
使用楽器は、韓国の弦楽器「伽耶琴」、同じく韓国の太鼓「杖鼓」、弓奏楽器に聞こえるのは、伽耶琴を弓で弾いたもの。
10. Wave (Original Version) / ウェーブ(オリジナル・バージョン) [MP-3]
上記 「解放の日まで」の挿入曲。
CDアルバム「バンブー・フロム・アジア」 に収録されている曲のオリジナル・バージョン。
インドネシア・ジャワ島の民族楽器「カチャピ」、タイのキム、ラオスの笙ケーンという編成。
バンブー・フロム・アジアの2nd.アルバム「Sacral Dance」からシリーズ化した定番曲。このCDのテイクでは、
日本の篠笛、インドの弓奏楽器エスラジ、中国の揚琴、オートハープという編成になっている。
11. Taisho-goto Song (Original Version) / 大正琴ソング(オリジナル・バージョン)
日本の楽器として大正時代に作られた弦楽器で作った曲。大正琴、北インドの太鼓タブラの合奏。
12 Song For Hizirizaka T / 聖坂の詩 T [MP=3]
1987年、横浜本牧教会 聖坂養護学校制作 井出洋子監督 記録映画「聖坂の詩」の挿入曲。
横浜市中区山手町にある、「聖坂養護学校」の行事を記録した映画。おもちゃの楽器、
トイピアノとアンティーク足踏みオルガンを使っての作曲。
この曲は、カリンバという名前の親指ピアノを使っています。
13. Song For Hizirizaka U / 聖坂の詩 U
上記の曲のバリエーション曲。
14. Room of Musical Instruments / 楽器の部屋
1986年 坂本順治監督 劇映画「KISS」の挿入曲。
ストーリーは、アジアの民族楽器とシンセサイザーを組み合わせて評判の、ミュージシャン優子。その恋人広夫、広夫の新しい恋人悦子。この3人のどこにでもあるような三角関係のもつれが、トンマな広夫が優子とまちがえて殺してしまったことから、次々と予定外の騒動を起こしてしまうという話。
この映画では、インドネシア・ジャワ島の「ガムラン・ドゥグン」という小編成のガムラン・セットが使われている。
このテイクは、やはり、ジャワ島の竹の楽器「アンクルン」、北インドの弦楽器「シタール」が使われている。
15. There He Started Lying / 嘘のつき始め
1994年 疾走プロダクション制作 原一男監督 ドキュメンタリー映画 「全身小説家」の挿入曲。
「ゆきゆきて、神軍」で有名な、原一男監督が、作家・井上光晴氏をと撮り続けた渾身の映画。
作家の虚構と真実に肉迫した作品。この曲は、めずらしくサンプリングした、サントゥールの音源を使いました。
16. Kiss Main Thema / キッスのメインテーマ
上記、「KISS」のメインテーマ。ジャワ島スンダ地方のガムランを使ったオリジナル曲。
17. On The Train / 市電にて
上記、 「全身小説家」の挿入曲。サンプリングしたリコーダーとハープの音源を使った曲。
18. School On The River / 水上学校 [MP=3]
上記、記録映画「聖坂の詩」の挿入曲。第二次大戦後、横浜市山手に養護学校を設立する前は、本牧近郊の海上の船の上で、学校を開いていた当時の事を説明したシーンにつかわれた曲。横浜市の中華街のアンティークショップで見つけた、古い足踏みオルガンとパンパイプを使い、手風琴のようなサウンドを作りました。
19. Summer Camp / 臨海学校
上記、記録映画「聖坂の詩」の挿入曲。これも、古い足踏みオルガンを使いました。
20 Madhya Laya (Original Version) / マディヤ・ラヤ(オリジナル・バージョン) [MP=3]
上記 「解放の日まで」の挿入曲。
アルバムCD「バンブーフロムアジア」に収録されている曲の オリジナル・バージョン。
ギター、パンパイプ、タブラという編成。このテイクは、映画の中に出てくる、在日韓国・朝鮮人の方が歌っている歌をモチーフにしたメロディーをパンパイプで演奏しています。